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エレベーターの非常用ボタンを間違えて押した時の対処法

前回に続き、エレベーターについてのお話です。

事務所ビルやマンション等の、どのエレベーターにもある緊急連絡用のボタン。
このボタンを間違えて押してしまいそうになった。
または、押してしまった。
なんてことはありませんか?

誤押防止用のカバーがあるものなら、そういうことは無いはずですが、
ほとんどのエレベーターは開閉ボタンのすぐ近くに設置されていたり、
案外、間違えやすい位置に付いていることが多いですね。

うっかり間違えて押してしまった。
そんな時はどうしたらいいのか。
あわてずに対処できる方法をご紹介したいと思います。

ところでその前に、みなさんは、あのボタンを押すと何処に繋がるかご存じですか。
おそらくほとんどの方は、エレベーターのメンテナンス会社やセキュリティ会社などの
緊急コールセンターと通話ができると思っているのではないでしょうか。

もちろん多くのビルやマンションはそのとおりでしょう。

しかし実は、そうではないエレベーターがあります。
非常用ボタンを押した場合、外部への連絡手段は主に3つのパターンに分かれます。
この3つを知っておけば、間違えて押した時の対処だけではなく、
トラブルがあった際にも役立つはずです。

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賃貸事務所のエレベーター保守点検

 

賃貸事務所ビルやマンションのような、多くの人が集まる
建物では、戸建住宅などとは異なる設備の点検が
法律で義務付けられています。
電気設備点検や消防設備点検などが挙げられますが、
特にエレベーター点検は、オフィスビルやマンションなど、
大型の建物には欠かせない法定点検です。

賃貸の事務所では、
共益費や管理費の中に、この保守点検に関わる費用が含まれていますので、
どのように行っているのか、気になる点もあるかと思います。

ということで、今回はあまり一般的には知られていない
エレベーターの保守点検について、ご紹介しようと思います。
技術的な面は私も専門ではないので、省略させていただきますが、
ここでは、種類や費用について平均的なものでご説明します。

 

点検の回数
建築基準法では、年1回の検査が定められています。
ここで、ふと疑問に思われる方がいらっしゃると思います。
「うちのビルはしょっちゅう止めて点検してるよ」
そうなんです。
法律では年1回と決められているのですが、実際にはそれだけでは
不十分と言え、1ヶ月~3ヶ月に1回の割合で行われるのが、
多くのメンテナンス会社の通例となっています。
法律よりもより安全性を重視した結果だと個人的には思います。
「ご迷惑をおかけします。」の看板を見る機会が多いほど、より安全と言えるでしょう。
エレベーターの耐用年数は25年~30年。
長く使用する重要な設備なので、メンテナンスのサービス内容は重要ですね。

 

構造
エレベーターの構造は大きく分けて以下の2つ

  • ロープ式
    ロープで上下移動させる構造です。
    最上階に機械室があるのが特徴でしたが、最近は機械室が
    必要ないものが主流となっています。
    ロープ式は、アクション映画の逃走シーンなどでよく見かけますね。
  • 油圧式
    油圧ジャッキの上下動で移動します。
    機械室が最下階にあるのが特徴的です。

 

メンテナンス会社との契約

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袖看板の使用料

「袖看板使用料:月額○○円」

賃貸事務所の広告などでしばしば見ることができる
フレーズです。

袖看板とは、町中でよく見かけると思いますが、
ビルの側面に設置されているあれです。
「突出し看板」とも言います。
平面に設置される看板など、正面からではないと見えない看板に比べ、
建物に対して直角に設置されるため、歩行者から目につきやすく、
視認効果、広告効果に優れている看板と言えます。

種類は沢山ありますが、蛍光灯を使用した電飾サインが一般的には、
多いと思います。

さてこの袖看板、
賃貸事務所ビルなどの商業ビルの契約条件では、
冒頭に書いたように、月額使用料というものが発生します。
広告宣伝になる看板ですので、料金が掛る事は当然といえば、
当然ですが、使用料が発生するにはもう一つ理由があります。

それは、「道路の占用」という道路法の規定に絡むものなのですが、
一言で道路の占用というと、道路(歩道含む)に何か物を置いたり、
使用したりすることをイメージされると思います。
しかし、道路法で規定される道路の占用とは、地下に埋設する
電話や電気の他、道路上空に突き出した看板なども含まれます。
したがって、上空とはいえ道路に突き出した袖看板は、許可が必要になる
ということになります。
そして、許可さえ受ければ良いというこではなく、設置し、また継続使用する為には、
占用料金を納めなければいけません。

この占用料金は看板の大きさや地区、国道か都道かによって変わってきます。

袖看板の場合は表示面積が算定の基準となります。

 

 

 

 

 

 

この面積をもとに国道や都道によって変わる料金を算定します。

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賃貸契約時に注意したいポイント7つ

賃貸の契約時に注意したいポイントを7つにまとめてみました。
後々のトラブルを避けるために、契約前に必ず確認しておきましょう。

 

1.賃料以外に必要なお金
賃料以外に必要となる金銭は、共益費(管理費)、敷金(保証金)や礼金、
更新料などがあります。契約時に支払うものや更新時などの後でかかる費用が
あるので、事前に確認が必要です。

 

2.契約期間と更新
契約期間と更新の取決めなど、また、定期借家契約か一般賃貸借契約かどうか。
更新時のトラブルを避けるために、しっかりと確認しておくと良いでしょう。
これとあわせて契約開始日と賃料発生日も確認して下さい。
賃貸事務所の場合は、使用できるようになるには内装工事を
要することが多くあります。
一般的には工事を始められる日が賃料発生日になりますので注意が必要です。
これは住居とは違う点です。
定期借家契約については「Q&A 定期借家契約とは?」をご覧下さい。

 

3.損害賠償額の予定と違約金
契約に違反してしまったときの損害賠償額の予定と違約金の定めです。
違反しないから大丈夫、とは思わずに必ず金額と内容を把握しておきましょう。

 

4.契約の解除と解約の予告期間
契約の解除はどういうケースでできるのか、手続きとその効果について
確認しておきましょう。
解約の予告期間とは、契約を終了する場合にどれくらい前に相手方に
通知すればよいかという定めです。即時解約をする場合の内容も
充分に確認しておきましょう。

 

5.用途制限・禁止事項
飲食店不可などの用途が制限されている事項や、
ペット禁止や楽器禁止などの禁止事項です。
これらを守らないと契約違反となる他、予定していた
使用が出来ないなどの影響が出るので、事前のチェックが必要です。

 

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耐震診断とは

今回は前回の記事に付随して、耐震診断のお話を少ししたい
と思います。

前回は、賃貸事務所や住宅などにおける重要事項説明で、
旧耐震基準で建てられた建物について、耐震診断を行ったか
どうか、また行った場合はその診断結果を説明することが、
法令で義務付けられているという事をお伝えしました。

では、その耐震診断とはどういうものなのか。
誰が行い、どういう事をするのかを簡単にご紹介したいと思います。

 

耐震診断士
まず、誰が診断を行う(出来る)かについては、
耐震診断士という資格の有資格者が行います。
この資格は、建築事務所に所属する建築士(一級、二級、木造)で
特定の講習を受けて認定されるか、指定検査機関、指定住宅性能評価機関で
同じく特定の講習を受けた者が耐震診断士として認定されます。
試験に合格すれば、誰でもなれるという一般的な資格ではありません。
診断後の修繕や建て替えの可能性を考えると、診断の知識だけでは足りず、
建築士等のより幅広い見識が必要ということです。
この診断士の免許を持たない場合は、耐震基準適合証明書等の
正式な書類を発行することができませんので、注意が必要です。

 

耐震診断
診断方法は、予備調査の後、診断レベル一次診断・二次診断・三次診断となります。
全ての診断を行うわけではなく、建物に見合った診断をします。

  • 予備調査
    設計図書どおりに建築されているかどうかを総合的に観て、診断レベルを
    決めます。
  • 一次診断
    柱や壁の量、面積から計算される建物の強度を基準に診断。
    壁量の多い建物や低い建築物に適した方法です。
  • 二次診断
    柱や壁の量、面積から強度を量るのは一次と同じですが、そこにじん性(粘り強さ)と
    鉛直部材の強度(垂直にかかる力が鉛直力)が加わり、より精密な判定法になります。
  • 三次診断
    一次、二次診断の判定法に加え、今度は横から受ける力に対する耐力(保有水平耐力)を
    算出する最も厳密な判定法です。

以上の三段階の診断方法を用いて、耐震基準を満たす建物かを段階毎に判断して、
補強すべきか、建て直しをするかを判断します。

 

耐震基準適合証明書

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